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福井県越前市池の上町8-5-1
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2015年11月24日に、立川流五代目・北川富江が「伝統的工芸優秀継承者」(いわゆる知事賞)を受賞いたしました。
こちらは県知事が職人に授与する賞の一つでございまして、中でも「伝統的~」は、最優秀に値するものでございます。
有難いことに、県内での公的な職人への賞としては最高位の賞を頂戴したことになります。
今回はその他に2つの賞の授与も行われ、計22人の職人の方々が表彰されました。
そして今回も、22人もの人間の中で、女性は富江一人でございました。
会場の関係者も男性が大半で、それを見ますと、受賞が全員男という年も珍しくないのだろうというのは、想像に難くないところです。
そのような中での受賞。わが師のことではございますが、私は富江が立派な職人であることを深く再認識した次第。
さて。それではここからは、写真も使いながら授賞式の様子をお伝えさせて頂きますね。先ずは、
授賞式が執り行われたのは、福井県庁の1Fホールでございました。
県庁は福井城の跡地に建っております。福井城は徳川家康公の次男が築城したもので、残った石垣は今も県庁を守るようにどっしりと庁舎を囲んでいます。
その石垣を遠景に、窓のすぐ外には松並木がこれも風情たっぷりにたたずんでおり。このような景観の中、県のトップから授与をされるというのは本当に誉れなことだと感じ入りました。
受賞者ごとに作品と、パネル展示がされておりました。手前は富江でございます。この写真を撮る前後には、多くの受賞関係者の方が当工房の展示前で立ち止まっておられました。
北陸三県で手造り鬼瓦を出しているのは北川のみですので、珍しかったようでございます。喜んでいただけて、私も嬉しゅうございました。
県知事が会場入りされ、おごそかに授賞式が始まりました。
ちなみに現県知事は京大法学部を卒業後、行政一筋に歩んでこられた西川一誠(いっせい)氏。知事在籍年数は4期12年。さすがに貫禄が違います。
他の賞から授与が始まりましたので、富江が呼ばれたのは20番目、「伝統的工芸優秀継承者」ではアイウエオ順で2番目でございました。
本年の「伝統的~」の受賞は、22名中わずかに4名でございました。
知事からは「おめでとうございます」と声をかけて頂きました。
全員の授与が終わった後に、知事のスピーチ。「県は職人仕事の発展と、若い人材の育成に力を注いでいく」という旨の内容でございました。
そのお言葉通り、福井では私共が認定を受けた「郷土工芸品指定製造者」制度や、伝統工芸をアピールするイベントを県の内外で行っております。
いつかそのようなイベントで、県外の読者さまとお会いできれば幸いにございます。
スピーチ後は知事との2ショット撮影と、集合写真撮影。2ショット撮影時は、二人の間に作品が入るよう、わざとに間を空けて立っているのだとか。
撮影は知事がわずかな時間に20か所以上を回るため短く、言葉を交わすひまもありませんでした。
ただ、隣への移動の際、知事が当工房の製品を横目で見つめていたのが、印象的でございました。
以上、駆け足ではございましたが、知事賞のご報告とさせて頂きます。
こちらの賞は、一人でぽつぽつと製品を造っていて取れるものではないものと存じます。
一人の人間を、北川富江を「職人」にしてくださいましたお客さまや、関係各位のご協力があっての受賞でございました。
これからご縁を得られるかもしれない方々を含め、皆様に深く御礼申し上げます。
2015年11月25日更新