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職人自由律俳句

もちの腹　ぷくーとふくれて破裂して　空から白い雪

腰を丸め盆栽の前にかがむ

空　白でもにび色でも　瓦は変わらず

こんにちは。
本日の自由律俳句、その三句目でございますが、こちらは「越前瓦」の色を詠んだものでございます。

造り終えた鬼瓦を運んでいる際、ふと眼の端に焼成済みの鬼瓦（灯籠）が止まったのでございますね。
その時、天候が穏やかであろうと荒れていようと、色の与える印象、美しさが変わらないのはすごいことだなあと、素朴に思い、句が浮かんだ次第でございます。

ちなみに越前瓦は、釉薬と呼ばれる薬品をかけ焼成する、福井県固有の瓦でございます。
その色は、他の地域の物に比べやや黒く、人によっては青く、といった輝きを持っていると評価されております。

私どもの製品もこの越前瓦と同じ焼成法にして、福井県からは「郷土工芸品　越前鬼瓦」の認定を受けております。

それではまた次回お会いいたしましょう。