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福井県越前市池の上町8-5-1
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北海道、東北地方で雪害に遭われた方に、心よりお見舞い申し上げます。
そのような中ありがたいことにと申してよいのか悩む所ではございますが、北陸地方ではもう雪の気配はほとんどなく、瓦業界では本格稼働に向けて動き出しております。
私共が懇意にさせて頂いている窯屋さんでも、先月中頃から窯を焚き始められたとのこと。
そこで、鬼瓦の乾燥が済んだ本日、早速窯屋さんへ行って参りました。
上記の写真は、その際に撮影させてもらったものでございます。
向かって左側で見切れているレンガの壁が、窯の外壁の一部となります。
窯の素材は色々とございますが、こちらではずっとレンガ造りの窯をお使いのようでございます。
個人的な感想で恐縮ですが、私はこの味わい深い風合いが何とも言えず好きでございまして、
いつか窯屋さんにお許しをもらい、全体像を皆さまにもご紹介できればと考えております。
さて、
お話を写真に戻らさせて頂きますね。
今度は中ほどにドン、ドンと白い鬼瓦が二つ並んでいるのがお分かりになますでしょうか。こちらは、昨年末に復元を依頼されたお寺の棟鬼の一部でございます。
お寺の棟鬼は大きいので、こうして分割して、お造りするのが通例なのですね。
今回は、その分割した内の2つのパーツが破損したので復元してほしいというご依頼でございました。
元の鬼瓦が当工房のものではないため、細工模様が立川流のものとは異なっております。
そのほかに3点ほどご注文品の置き物が写っているのですが、ちょっと見え辛いかもしれません。申し訳ありません。
写真内で当工房から持って行ったものは、以上でございます。
がしかし。
そう書かれると気になる物がございますよね。
何やらゴロゴロと置かれている白地(しらじ・乾燥した土)の棒・・・・・
あれは?
自分も、若いころ初めて目にした時は「何かの・・・余り?」
などと思ったものでございます。
おそらく瓦にお詳しい方でないと、単品で見る機会もなかなか無い物かと存じます。
これは、「メンド」という、瓦の一種でございます。
ざっくりしたご説明をお許しいただきたいのでございますが、
瓦を葺いた折りに、瓦では覆えず地肌があらわになる部分が屋根に出てしまうのですね。構造的に。
その隙間にフタをするのが、そう、メンドという訳でございます。
おもしろ奥の深い瓦の世界。それもまた、コラム『鬼瓦の種類』やブログでご紹介していければと存じます。
それではまた来週お会いいたしましょう。
2015年3月7日更新