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こんにちは。
今週の頭に、工房のすぐ近くに新興住宅地が出来たというお話を書かせて頂きました。
住宅地が出来る以前の40年前の写真と比べ、その違いに驚かれた方もいらっしゃったのではないでしょうか。
本日は、その住宅地繋がりで一つ、親方作の製品をご紹介させてもらいたいと存じます。
その製品と申しますのがこちら。
製品の種類は『陶壁』(壁に取り付ける立体的な一枚絵のような装飾瓦)。
モチーフはサバンナで戯れるライオンの親子。
飾られている場所は、住宅地の南東側入り口となっております。
ではなぜライオンなのか。
それはこちらの新興住宅地に「ライオンの~」と名称がついており、工務店さまからその名前にちなんだ陶壁を造ってもらいたいというご依頼だったからでございます。
しかし当ブログをいつもご覧の方ならお察しのとおり、鬼師が西洋の生き物や風景を造ることなど先ずないことでございます。
自らそちらに手を出すことは伝統工芸の可能性を疑うことになりますゆえ。
同じ理由で瓦屋さんや屋根葺きさんといった日本に古くからあった職人さんも、西洋モノのご注文をしてきたことは先ず例がございません。
そういった目で改めて陶壁を眺めてみますと・・・・
唐獅子でもない、ネコでもないアフリカの動物を、
龍血樹という見たこともないアフリカの植物を、
鬼瓦の文法の中に上手く落とし込んでいると、勉強になる次第。
また、こういった物が地元の方々にしか知られていないというのも悲しいと思い、
皆さまのお目の楽しみにもなればと、今回ご紹介させて頂きました。
いかがでございましたでしょうか。
(ちなみにオスライオンがいないのは、この陶壁を飾った台の上に青銅製のオスの像があるからでございます)
それではまた明日お会いいたしましょう。
2015年5月1日更新