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職人自由律俳句
砂埃かぶりながら白地を削る朝 石工の気持ちを知った気になる
半年のけがれを落とす日に 全身をはたく
身から出た砂が風にさらわれ遠ざかってゆく 今日は夏越の祓
こんにちは。
早くも一年折り返しの日。
私には、過ぎた月日に見合うだけの、成長と仕事をこなせただろうかと自問する日でもございました。
そのような本日、当工房では乾燥を終えた鬼瓦を組み合わせる作業を行っておりました。
組み合わせましたのは、10のパーツで1組となるお寺さま用の大きな鬼瓦でございます。
この1組が棟の左右に1つずつ載りますので、計20パーツの調整ということでございましょうか。
さて。
1句目中に出て参ります白地(しらじ)とは、この乾燥の済んだ鬼瓦のことでございます。
粘土は乾ききると真っ白な土になることから、この辺りでは乾燥済みの鬼瓦そのものを指して白地と申します。
そして寸法を合わせて計算通り作った製品でも、乾燥後にはピタリとは合わないのでございます。
そのようなわけで合わない箇所を削り。
削った際に舞い散る砂埃をかぶり。
昼休み前にその砂埃を払い落とす。
本日はそのような鬼師の半日を詠ませて頂きました。
それではまた明日お会いいたしましょう。
2015年6月30日更新