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職人自由律俳句

道具をそろえ　土を置き　深呼吸をして机に向かう

秋のいたずらに喉が痛い夕べ

週末の重みを全身で噛みしめる

こんにちは。

本日の一句目は、新しい製品を造る際の諸々を編み込んだ句でございます。

どのようなご職業でもそうであろうと愚考いたしますが、我々鬼師も、新しく何かに取り掛かるときは緊張いたします。

私は、そのような時、なるべく心の負担が少ないことから作業を始めるように心がけております。

たとえば・・・

別の作業机に置いてあった道具を手元に持ってくる。

土を、土置場から運んでくる。

作業机の高さを調整する。

光のさし方を見ながら位置を決める。

そして、深呼吸をする。

私どもがお造りさせて頂くのは、お客さまがご自分や大切な方を想ってご購入されるお品物でございます。

ゆえに、造り手が緊張に負けていたり、ぼんやりとしたイメージで造り始めては絶対にいけない物。

そのため、まずは心の中を整えて。
それから、製品の形を心の中で整えて。

そして、初めて土を握る資格を得る。

これが私の考える、スタート時の諸々でございます。

それではまた次回お会いいたしましょう。