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職人自由律俳句　　

冒険は　小指からドアノブへの大ジャンプ　　

今朝までシンとした屋内　今は声　何重にも響いてる　　

たまたま目線あった家紋から　昔懐かしい記憶呼び起され　　　

こんにちは。　
本日の職人の句は第三句目でございます。　

呼び起された記憶というのは、まだ私が駆け出しだったころに師匠らから教わった家紋の種類のことでございます。　

鬼師で家紋というと意外に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、鬼師も家紋を手掛けることがございます。
鬼瓦の中心にわざとに余白を造り、そこにこれも土でお造りした紋を取り付けるのでございます。　

そのため作業部屋には和綴じ本の「家紋帳」を常備しております。
それを屋根葺きさんなどと見ながら、家紋の確認をするわけでございます。　

ただ、よくご注文のある家紋などは、屋根葺きさんも親方らもすでに記憶しているのですね。　

かようなわけで、私も師匠らによく出る家紋は暗記させられました。　
おそらく地方性もあると存じますが、ここらですとカタバミ系、藤系、三つ巴などがよく出る家紋でしょうか。　

ちょっと懐かしい記憶でございます。　

それではまた次回お会いいたしましょう。