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福井県越前市池の上町8-5-1
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こんにちは。
約十日ぶりの北川鬼瓦でございます。
この十日の間、日本では多くの地域で雨の季節へ入ったようでございます。
そこで本日は、このような鬼をご紹介させて頂こうかと存じます。
こちらの鬼瓦は「鬼面数珠掛け三つ切り」となっております。
長い名前でございますね(苦笑)
そして瓦の世界に馴染みでない方には、わかり難い名称かもしれません(苦笑)
単語ごとに一つずつ分解して参りますと、
「鬼面」は鬼の顔をモチーフにしているの意で、
「数珠掛け」は鬼の顔を囲むように数珠を連ねているという意味でございます。
普段当工房でお造りさせて頂きます数珠はてっぺんが丸いのでございますが、今回はご依頼いただいた神社様のご要望にて平たくお造りさせて頂きました。
そして「三つ切り」とは、この鬼瓦が3つのパーツでワンセットのお品ということを表しております。
カットせず一つもので造るとひび割れてしまうと判断された時に、このような製法を取らせて頂くのですね。
それぞれのパーツ「胴(写真の部位」「足(右・左)」と呼んでおります。
と、ここで、ようやくタイトルのお話に入る準備が整いました。
(前段階が長くて申し訳ありません)
タイトル「鬼と雲」
今回の写真の、特に鬼の額ををよく見て頂けますでしょうか。
はい、そうでございます。雲がたなびいておりますね。
実はこの雲がもっと巨大に、もっと壮大にうねりをあげて盛り上げられたものが、この三つ切りの足に付くのでございます。
それもただの雲ではございません。
「瑞雲」。吉兆を呼び込む雲と云われる雲でございます。
今回は梅雨入りということで、皆様の雲を見る視点が増えればと愚考し、僭越ながらこのような話をさせて頂きました。
それではまた次回お会いいたしましょう。
2017年6月15日更新