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こんにちは。
少し前にこちらのブログに書かせて頂きましたお寺さん用の鬼瓦。通称「十二切れ」。
なぜ十二切れと呼ぶかと申しますと、大きすぎるため12のパーツに切り分けて造り、最後に組み合わせ一つの鬼瓦とするので、十二切れ。
その十二切れを現在、当工房でお造りさせて頂いているというお話を前に少しさせてもらったのでございます。
さて。
あれから少し経ち、
棟の左右合わせ24パーツのうち2パーツほどが完成に至りました。
それがこちらのパーツでございます。
パーツの名称は「一の雲」
雲の造りは「八重雲」
一の雲と呼ばれるのは、跨鬼の足(胴以外の部分)で一番上に載る箇所故でございます。
実は細工として雲以外の物を施した場合も(例えば波や生物の一部)、このパーツは一の雲と呼ばれております。
おそらく、私共のようにこの場所に雲以外の物を持ってくる鬼師が、全国的に少ないのがその理由かと存じます。
(読者さまも、大きな鬼瓦で一の雲に雲以外を据えてある物をご覧になられたことは少ないのではないかと愚見いたします)
雲の造りの方ですが、これは雲の巻きが幾重にも重なっていることからこのように呼ばれております。
八重桜の八重などと同じような意味でございますね。
あえて「やえ」という音を持ってくるところが、とても風雅な呼び名だと感じます。
しかし巻きが通常の物より多い分、製作にも倍以上の神経と経験が求められる品でございます。
私も造ることは出来ますが、親方が手掛けたものの美しさにはまだまだ届かないと痛感いたします。
今回皆様にご覧いただいたのは、その親方の作でございます。
(つたない撮影のため上手くお伝えできているか不安でございますが・・・(苦笑))
それではまた明日お会いいたしましょう。
2015年4月20日更新