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職人自由律俳句
森羅万象に等しく広く 深い この八寸の世界
カレンダーの隅 早くも八月が顔のぞかせている
土の板一枚 わたしも一人
こんにちは。
本日の1句目に出て参ります八寸とは、約24㎝。鬼瓦のポピュラーな形、「隅鬼」の縦の長さでございます。
ただし形が四角形ではございませんので、24×45㎝よりもずっと面積は小さいものでございます。
されど、小さいと思って見下ろしてみるその箱庭の中に、日本美術史数千年のあゆみが籠っている。
濃縮されている。
それが図案から、紋様の深みから、縁起的思想から迫ってくる。
そのような経験を、本日久しぶりに致しまして。
かような句を詠まさせて頂いた次第でございます。
大陸から得た美術の基礎がやがて国風文化として磨かれ、長い時を経て唯一無二のものとして進化したのが日本の芸術。
それが今もなお生き続ける、八寸の世界。
鬼瓦の世界。
鬼師になれてよかったと、改めて感じました。
(拙い写真で誠に恐縮でございますが、この気持ちが少しでも読者さまに伝われば幸いでございます。)
それではまた明日お会いいたしましょう。
2015年7月30日更新